義父の1周忌ということで帰省し、1年ぶりに義実家に行ってきました。
1年間換気していない空き家に入るのは正直怖かったです。
それは玄関を開けた瞬間にカビのにおいや湿気が充満しているのではないか。
畳が黒ずんでいたり、障子や壁に斑点が広がっていたり、さらにまたゴキブリやネズミが住みついているのではと、あれこれ想像してしまいました。
だから相方と玄関のドアに手をかける時、少し躊躇したほどです。
実際の状態

ところが実際に中へ入ってみると、とても涼しい。
私たちは宿泊先から徒歩で来た義実家、湿度と暑さで汗が止まらないほどだったのに、家の中はひんやりしていて空気が軽い。
恐怖だったカビのにおいはなく、畳もサラッとしていて雨漏りの跡もありませんでした。部屋を見渡しても蜘蛛の巣もない。
虫の死骸は洗面所に一匹だけ、想像していたような荒れ方ではなかったのがすごく不思議でなりませんでした。
住めるくらいの状態

こうして確認してみると、1年も放置されていたとは思えず、ちょっと掃除をすればそのまま住めるくらいの状態でした。
古民家ほど古くはありませんが、すでに築60年以上の建物です。
こう見ると昔の家の構造には意味があるのだと感じます。
思い当たる理由

ではなぜ1年も換気をしていなかったのにここまで良い状態だったのでしょうか。考えてみるといくつか理由がありました。
土壁が湿気を吸ったり吐いたりしてくれていた
気密性が低く、完全に閉め切っても自然に空気が流れていた
カーテンで直射日光が遮られていた
家具や布団をすべて処分していた
つまり物がなかったことで換気せずとも土壁が呼吸しやすく、空気が流れていたのかな?と素人考えですが、そんなことを考えました。
ただし夏は涼しいけれど冬は寒いんですよね、まあ、その気密性の低さが、逆に湿気やカビを防いでくれていたのかなと思いました。
とはいえ片付けは簡単ではありませんでした。最初は家族で片付けられたらと本気で思っていましたが、時間も体力も足りず、私たちも50代を過ぎていて、しかも自宅から義実家までは遠方です。だから結局は業者に頼むことになりました。ただ今になってみるとそれが正解だったと思います。
義実家の片付けシリーズ




お金のこと
もちろんお金はかかりました。というのも片付けの量が多くて、自分たちだけではどうにもならなかったからです。
お金は使いようとはよく言いますが、この日のために私は節約を続けて少しずつ貯めてきました。相方から「金金言うな」と怒られたこともあります。とはいえ備えがあったからこそ依頼できたのだと思います。
そして片付けで終わりではありません。このあとには家の解体というさらに大きな出費が待っています。
ということで片付けはまだ序章にすぎず、本当の意味での負担はこれからなんです。
だから、まだまだ節約などを頑張りますよ。



まとめ
1年も換気をしていなかった義実家は、想像以上に良い状態でした。
片付けを業者に依頼したことも正解でしたし、何よりも物を残さなかったことが大きな安心につながりました。
家具や布団がないだけで、湿気やカビの温床がなく、空気もよどまなかったからです。
最初は大変だと思った片付けも、今振り返ればやっておいて良かった。
これから本番の解体という大きな出費が待っていますが、あの時痛い思いをしても、片付けを終えていたからこそ次の一歩に進めるのだと感じています。