解体業者に相見積をした結果。 初めての経験で直面した、2社の違いと私たちの葛藤【前編】
昭和30年代から続く、地主さんとの長いお付き合い。
こちらの事情も変わり、義両親が施設に入ったことで、この家は空き家になりました。
義父も一昨年亡くなり、もう住む予定はありません。
借地を返却するにあたって、「きちんとした形でお返ししたい」という思いがありました。
今回解体を検討しているのは、平屋で25坪ほどの日本家屋です。
事前にネットで「解体費用の事例」をたくさん見て、自分なりに相場を予習していたつもりでした。
でも、いざ実際に見積もりを取ってみて分かったのは、ネットの費用例はあてにならないということでした。
解体費用が上がっている背景
ここ数年、解体工事の費用は全体的に上がっています。
背景にあるのは、人手不足による人件費の上昇や、廃材を細かく分別する作業が増えたことのようです。
さらに、解体前のアスベスト調査や、必要に応じた除去作業が必須になり、その分の検査費用や作業費もかかるようになりました。
加えて、廃材の処分費や運搬費も上がっています。
こうした要因が重なり、ネットで見かける過去の事例と、実際の見積額に差が出るケースは珍しくありません。
解体費用は、単純な坪単価だけでは判断しにくくなっているのが現状です。
現場の立地、インフレ、そして人手不足や解体した物の分別の細かなアスベスト検査や除去費用などなど。
条件一つで金額が大きく動く現実を前に、結局のところ、自分たちで動いて確かめるしかない。
そうして始まった、初めての解体相見積もりの記録です。
A業者のスピード感と、1枚の見積書

最初に出会ったA業者は、現地調査の翌々日に回答をくれるというスピード感がありました。
提示されたのは、坪単価をベースにした非常にシンプルな1枚の見積書です。
処分費込みという分かりやすさはあり、全体像をつかむには十分な内容でした。
ただ、私たちが重視していた「借地返却を最後まで安心して任せられるか」という点で考えると、内訳が簡潔なぶん、判断に迷う部分が残ったのも事実です。
なお、見積書の中には「要相談」といった表現や、少し専門的に感じる記載もありました。
そのため、内容を正確に理解するためには、こちらからいくつか質問をしながら確認する必要がありました。
なお、A業者は士業の方を通じて、不動産会社から紹介された業者でした。
B業者の待ち時間と、見積書の内訳

次に依頼したのが、B業者は、YouTubeで知った解体業者の紹介会社を通じて、紹介してもらった業者です。
現地調査の翌日には、現在の状況を写真付きで共有してくれましたが、見積書が届くまでには1週間ほどかかりました。
初めての経験だった私たちにとって、その待ち時間は正直に言えば少し落ち着かないものでした。
「今どういう段階なのかな」と思いながら、連絡を待つ時間が続きます。
ただ、届いた見積書を見て、その印象は変わりました。
資料は全部で5枚にわたり、解体工事の内容が非常に細かく区分されていたからです。
木くず、コンクリート塊、金属くず、石膏ボードなど、解体で出る廃材が種類ごとに分けて記載され、それぞれに処分費や運搬費が明記されていました。
写真で見るような、項目ごとに整理された一覧表になっており、「どこに、どんな費用がかかるのか」が一つずつ確認できる内容でした。
アスベストについてもA業者と同様に記載はありましたが、それ以上に、解体工事全体をどう分解して見積もっているのか、その考え方が伝わってくる資料だったという印象です。
「どうしよう」自分たちでは判断できなくなってしまった
二社の見積もりを前に、私たちはかなり判断に迷ってしまいました。
なぜなら、見積もりもさることながら、業者によってある事案の解決方法が違う点もあったからです。
立ち止まっていられないため、B業者を紹介してくれたプロに、二社の見積もりを見てもらい、見解を聞くことにしました。
なぜB業者の紹介元なのか、公平ではないと思われるかもしれません。
それでもお願いすることにしたのは、これまでの実績に加えて対応が早く、全国の業者と提携している点を踏まえ、第三者としての意見が聞けると感じたからです。
また、情報が社内で共有されているため、担当者が不在のときでも内容を把握してもらえ、質問に答えてもらえる点も考慮しました。
数百万円単位の出費になると思うと、どうしても慎重になってしまいます

解体工事は、実際に壊してみないと分からない部分があるのも事実です。
地中から何かが出てくる可能性もあれば、想定していなかった付帯工事が必要になることもあります。
決して安くない工事費用(数百万円単位)だからこそ、こちらも慎重にならざるをえません。
見積もりはあくまで「見積もり」ですが、その内容を見ていくと、業者ごとの考え方や、工事にどう向き合っているのかが垣間見えるように感じました。
そこに、判断のヒントがあるのではないか。そう思うようになりました。
だからこそ、自分たちだけで結論を出すのではなく、第三者であるプロの視点を聞いたうえで判断したいと考えました。
安さだけを理由に判断することは避けたい。
そのため、やり取りの内容は後から確認できるよう、記録を残しながら交渉し、話を聞いてくる予定です。
検討の結果、今回はB業者と現地調査に立ち会い、実際の状況を確認したうえで、その内容を踏まえた見積もりをあらためて作ってもらうことになりました。
あわせて、アスベストについても、室内部分を含めた検査を行ってもらう予定です。
そのため、次は義実家へ行き、実際に現地で話を聞くことになります。
その場で何を感じ、どんな説明を受け、最終的にどう判断したのか。
その経緯と結果については、後編で書いていきたいと思います。
正直なところ、ここまで来ると精神的にもかなり疲れますね。
義実家編も記事を書いてます。
こんな記事もどうですか?
