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「片付けても、またすぐ散らかる…」
朝、片付けたはずのリビング。
夕方には、子供のおもちゃ、夫の買ってきた雑誌や趣味の物、いつの間にか増えた日用品で、またゴチャゴチャ。
「私は物を減らしたいのに、家族がどんどん増やしていく。」
そんなモヤモヤを感じたことはありませんか?
「物を減らせば、もっとスッキリ暮らせるのに」
「子供にも、物を大切にしてほしいのに」
実は、物の多さと満足感には深い関係があるんです。
今回は、そんな悩みを親子の会話形式で紹介します。
子供にもわかりやすく、「なぜものが多いと満足感が減るのか?」をお話ししていきます。
目次
「なぜ“たくさんの物”は満足感をくれないの?」

親が子供に伝えたい、お金・節約・満足度の話
登場人物
•ユウ(10歳)
•ママ(40代)
「ママ、もっとおもちゃを買ってよ!」
ユウ
ねえママ、新しいゲームが欲しい!あと、このロボットも!
ママ
ユウ、おもちゃ箱に入りきらないくらいあるでしょ?
ユウ
でも、新しいのがあったらもっと楽しいし、友達だって持ってる!
ママ
本当にそうかな?ユウ、この前買ったおもちゃで最近遊んでる?
ユウ
うーん…最初は楽しかったけど、もうあんまり遊んでないかも。
ママ
そうでしょう?実は、人は新しいものを手に入れても、すぐに満足しなくなっちゃうんだよ。
「どうして新しいものにすぐ飽きるの?」
ユウ
えー、なんで飽きちゃうんだろう?
ママ
それは“ヘドニック・トレッドミル”っていう心理現象があるからよ。
ユウ
ヘド…ニック?
ママ
うん。人は新しいものを手に入れると、一時的には満足するけど、その感覚はすぐに普通になっちゃうの。
※子供には少し難しいかもしれませんが、親が自分の知らないことを教えてくれるというのは、尊敬の心も育てる。
ユウ
だから、次の新しいものが欲しくなるの?
ママ
そう。もっと欲しい、もっと楽しくなりたいって思って、ずっと走り続けることになるの。だから、おもちゃを増やしてもキリがないのよ。
「持ちすぎると、逆に満足感が減る?」
ママ
それにね、物が多すぎると、一つひとつを大切にしづらくなるの。
ユウ
なんで?
ママ
例えば、おもちゃが10個しかなかったら、一つずつ遊んで大事にするでしょ?100個もあったら?
ユウ
遊びきれないかも。
ママ
そうなの。これは“選択過多のパラドックス”とも言われていて、選択肢が多すぎると逆に満足度が下がるんだよ。
※パラドックス=逆説 矛盾しているように見えて実は真実を言い表している
ユウ
じゃあ、少ない方が満足するってこと?
ママ
そうね。ママも物が少なく整頓されたキッチンで料理をするようになってから、早くみんなにご飯を出せてとっても満足。老子も『少ないことは豊かであり、多いことは混乱を生む』って言っているのよ。
ユウ
老子って誰?
ママ
昔の中国の哲学者。『足るを知る者は富む』って言葉もあるの。
ユウ
どういう意味?
ママ
本当に満足する気持ちを持っている人こそ、心が豊かになれるってことよ。
「満足感は物の多さじゃなくて…?」

ユウ
じゃあ、たくさん持たなくても満足できるの?
ママ
もちろんよ。物の多さじゃなくて、“今あるものにどれだけ満足できるか”が大事なの。
ユウ
でも、新しいものをもらうとワクワクするよ?
ママ
うん、その気持ちは大事。ただ、すぐにもらった物とお金を貯めてじっくり選んだおもちゃを比べると、ユウはどっちを大事にしてるかな?
ユウ
うーん…自分で貯めたお金で買ったおもちゃかも。
ママ
そうね、だからこそ、大切なのは自分で貯めたという“経験”や“喜びと思い出”を増やすことなの。
まとめ:たくさんの物が満足感をくれるわけじゃない
ママ
じゃあ、最後に今日の話をまとめるね。
- 新しいものを買っても、すぐに慣れてしまう(ヘドニック・トレッドミル)
- 物が多すぎると、一つひとつを大切にしにくい(選択過多のパラドックス)
- 老子の言葉『足るを知る者は富む』=今あるもので満足できる人が心豊か
- 満足感は物の多さではなく、経験や思い出から生まれる
ユウ
なんか、今あるおもちゃをもっと大事にしようって思えてきた!
ママ
それが一番大切なことよ。たくさん持つより、大切にできることが満足感につながるの。
おわりに
子供の頃に耳にしたことは、意外と大人になって思い出したりするものです。
「たくさんの物を持つこと=満足感」という概念を少しずつ変えていくことで、成長した時に役立つことも多いのではないでしょうか。
本当に大切なのは、「今あるものに満足できる心」や「かけがえのない経験を積むこと」です。
子供がお金や物に振り回されず、本当の満足感を見つけて生活してくれたら、親としても安心できて満足感も増すのではないでしょうか。
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