数年前から子供のいない人生の終え方を考えていました。
最近読んだ本に書いてあったことが、ゆくゆくは私もこのようにしたいと思わせる内容でした。
山崎元さんの本
私がしっくりきたと言う本はこちら。
山崎元さんと言えば、たくさんの著書がありますが、大体「お金に関する本」「投資信託の本」を思い出す方が多いと思います。
また、投資信託を始めた方で山崎元さんの名前を何度も目にされた方も多いと思います。
たくさんの人に影響を与えてくれた山崎さんですが、今年2024年1月1日に食道がんで人生の幕を閉じられました。
その山崎さんが、がんになられてから書かれた本を先日Kindleで購入して読みました。
その中で、私が最近特に考えていたことの答えがあったと思った章が第4章です。
この章は相方にも読んでもらいました。(ブーブー言いながらも読み始めたら、入り込んでました)
シンプルでかつ、子孫のために
今回は、特に強く共感した部分を紹介します。
この本は、第1章から第5章まであります。
その中で先ほども書いたように考えていたことの答えを得たと思ったのが、第4章:山崎式・終活セオリー6ヶ条。
この本の中で、
「これが正しい。こうするべきだ」と主張するものではない。読者への参考として提示してみようとするものだ。
出典:がんになってわかったお金と人生の本質 [ 山崎元 ]
という前書きがあります。
私も同意見ですので、最初に書いておきます。
要点をまとめると、
①なるべく長く働く、
②居住は縮小し、物を減らしてシンプルに暮らす、
③便利な場所に暮らす、
④介護が必要になったら、施設へ、
⑤相続は、本人のアタマがしっかりしているうちに、明確に決める
⑥お墓・お寺との縁を切って、弔いはシンプルに、の六つだ
①〜⑥まで一つずつ詳しく紹介されています。
⑤の相続についてのことは、山崎家の場合として、「相続税対策をするほどの財産はない」と前置きしつつ、残った財産の分け方のルールは決めておくことが大事と書かれています。
また、
本書を読んでいる子供世代の方に強く言いたい。親の金融資産の状況を是非とも把握しておくべきだ。
親が言いたがらないお金のこと
どこの家でも、お金(資産・負債)に関しては子供と言えど、隠したがる親御さんが多いかもしれません。
または、「財産分与するほど、財産はないし。」と考えているかもしれません。
自分の持ち家が財産になるのか、子供にとって負債になるのかさえ考えていないかもしれません。
ちょっと質問します。
1,実家の家の本籍の住所は知っていますか?
現住所と本籍の住所が違うことがあり、分からないと登記簿が取れなかったり、他にも面倒なことが結構あります。
2,固定資産税はいくら払っているか知っていますか?
もしかするといつかあなたが払うことになるかも
3,その家と土地は誰の名義か調べたことはありますか?また、調べ方は知っていますか?
先祖代々の家で、抵当権(担保)がついているかも
4,売ることになった場合の資産価値は知っていますか?
資産か負債か知っているだけでも今後違います
5,両親が亡くなった時に誰がその家と土地を相続しますか?
と、ざっと質問を書いてみましたが、これだけ事前に調べて知っているだけでも相続の際、役立ちます。
親世代の方は、年齢を重ねるごとに体力が衰え、そして「自分の記憶がいつ薄れていくか分からない」という危機感を持っている方はどのくらい、いらゃっしゃるでしょうか。
また、親世代はお金の勉強はしていない方も多く、損をするような保険商品や投資商品を売られていることも知らないです。
勉強しなかった親にも若干責任はありますが、苦労して働いてコツコツ貯めたお金を守れるのは、子供ではないでしょうか。
もちろん子供世代の我々も勉強は必要です。
親という先祖がいるだけで、その親がいなくなったときに急に問題が目の前にやってくるんです。
お米不足は他のもので代用が効きますが、親族関係の方は待ったなし、かなり深刻な気がする今日この頃です。
墓じまい・お寺
⑥の墓じまいについて。
我が家には子供がいません。
私たちもいづれは、墓じまいを考えていますが、この本の中の山崎さんのお母様が、お寺との縁を解消して子孫のために墓じまいをしたという話は読んでいて胸がスカッとしました。
この本の中には山崎家がどのようにお寺との縁を解消し、墓じまいにいくらかかったのか、そしてお父様を亡くされた時に払ったお葬式の費用(びっくりするほど少ない)も詳細に書かれています。
実際、山崎さんも、「母がしてくれた数々の事の中でも特に感謝したい快挙であった」と本の中で書いておられます。
これからくる親御さんとの別れ方や、お寺との問題に悩まれている方にはとても良いヒントになるでしょう。
親ができないなら、子がするしかないが子なしの場合は
山崎家の場合は、お母様がとにかくできる女なんだなと感じました。
自分の身辺整理を、子供達に相談しながら頭がしっかりしているうちに考え行動しています。
私もこのようになろうと先々のことを考え行動しようとしています。
子なし夫婦の我が家は、子供がいる家庭とはまた少し違う生き方を選択するかもしれませんが、なるべく親族に負担のないように整理していこうと相方と話をしています。